SSRO(下顎枝矢状分割術)
SSRO(Sagittal Split Ramus Osteotomy)は、下顎枝を矢状方向に分割し下顎骨を移動させる手術です。受け口(下顎前突)の改善に最も多く用いられる代表的な術式です。
手術時間(単独)
約1〜2時間
入院期間
3〜5日
保険適用
あり(条件付き)
固定方法
チタンプレート
手術の概要
SSRO は下顎枝(下顎骨の垂直部分)を矢状方向(前後方向)に骨切りし、下顎骨体部を前方または後方に移動させる術式です。1957年に Trauner と Obwegeser によって報告され、現在も世界的に最も広く用いられる下顎骨切り術のひとつです。
骨切り後の骨の接触面積が広いため、骨癒合が安定しやすく、術後に顎間固定が不要な場合が多いです。チタンプレートとスクリューで固定します。
単独で行う場合と、Le Fort I 型骨切り術と組み合わせた両顎手術として行う場合があります。
適応症例
- 受け口(下顎前突)
- 下顎の後退(小顎症)
- 下顎の左右非対称
- 開咬(前歯が噛み合わない)※Le Fort I と併用
- 上顎前突との組み合わせ(両顎手術)
SSRO と IVRO の比較
| 項目 | SSRO | IVRO |
|---|---|---|
| 骨切り方向 | 矢状方向(前後) | 垂直方向 |
| 固定方法 | チタンプレート・スクリュー | 顎間固定(約4〜6週間) |
| 骨接触面積 | 広い(安定性高) | 狭い |
| 顎関節症合併 | 慎重に適応判断 | 適応しやすい |
| 術後顎間固定 | 不要な場合が多い | 必要(約4〜6週間) |
| 主な適応 | 受け口・下顎後退 | 顎関節症合併・受け口 |
※ どちらの術式が適切かは、顎関節の状態・骨格の形態・症例の特性により異なります。担当医が詳しくご説明します。
リスク・副作用について
神経障害
下唇・顎の一時的な知覚鈍麻。多くは数週間〜数ヶ月で回復しますが、稀に永続する場合があります。
出血・血腫
術中・術後の出血。低血圧麻酔と超音波骨切削器具により最小化に努めています。
感染
術後感染は抗生物質投与により予防しています。
骨の癒合不全
稀に骨が正常に癒合しない場合があります。再手術が必要になることがあります。
顎関節症
術後に顎関節症が発症・悪化する場合があります。術前の顎関節評価が重要です。
再発
骨格の変化が再発する可能性があります。術後の経過観察が重要です。
よくある質問
SSRO(下顎枝矢状分割術)とはどのような手術ですか?
SSRO と IVRO の違いは何ですか?
保険は適用されますか?
術後の神経障害はどのくらいの期間続きますか?
手術後の食事制限はありますか?
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TREATMENT INFORMATION
SSRO(下顎枝矢状分割術)の治療内容・費用・期間・リスク
骨格的な原因が疑われる場合は、精密検査で顎骨・歯列・咬合を評価し、矯正治療のみか、外科矯正を組み合わせるかを判断します。治療内容は診断結果により異なります。
治療内容
矯正治療、またはルフォーI型骨切り術・SSRO等を含む外科矯正を、症状・骨格・咬合に応じて検討します。
費用・保険適用
顎変形症と診断され、所定の条件を満たす外科矯正は保険診療の対象となる場合があります。自己負担額は治療内容・高額療養費制度の利用状況により異なります。
標準的な治療期間
術前矯正・手術・術後矯正を含む治療では、おおむね1〜3年を要することがあります。骨格や咬合、治療計画により期間は変わります。
主なリスク・副作用
外科矯正では、腫れ、痛み、一時的なしびれ、出血・感染、咬合の調整、全身麻酔に伴うリスク等が生じる可能性があります。詳しくは診察時にご説明します。
