Jaw Deformity

顎変形症とは

顎変形症(がくへんけいしょう)の定義・原因・症状・診断方法・治療法(外科矯正・骨切り手術・Surgery First)を専門医が包括的に解説します。

顎変形症の定義

顎変形症(がくへんけいしょう)とは、上顎骨や下顎骨の大きさ・形・位置の異常により、咬み合わせ(咬合)や顔だち(顔貌)に問題が生じる疾患です。歯の位置だけでなく、顎の骨格そのものに原因があるため、通常の矯正治療だけでは十分な改善が得られず、顎矯正手術(骨切り手術)を併用した外科矯正が必要となります。

顎変形症は、咀嚼・嚥下・発音・呼吸といった口腔機能に影響を及ぼすだけでなく、顔貌の変形による心理的・社会的な問題を引き起こすこともあります。適切な診断と外科矯正治療(ルフォーI型骨切り術・SSRO・IVRO等の骨切り手術)により、機能的にも審美的にも大きな改善が期待できます。

顎変形症の主な分類:下顎前突(受け口)、上顎前突(出っ歯)、開咬(前歯が咬み合わない)、顔面非対称(顔の左右差・歪み)、上顎後退、下顎後退、ガミースマイル(笑うと歯茎が見える)など。骨格性の問題であるため、骨切り手術による顎位の修正が根本的な治療となります。

顎変形症の原因

遺伝的要因

顎の骨の大きさや形は遺伝的な影響を強く受けます。ご家族に受け口(下顎前突)や出っ歯(上顎前突)の方がいる場合、顎変形症の発症リスクが高まります。

成長発育の異常

成長期における上顎骨・下顎骨の成長バランスの乱れが、顎変形症の主要な原因です。下顎の過成長は受け口(下顎前突)に、上顎の劣成長は相対的な受け口や開咬につながります。

環境的要因・習癖

口呼吸、舌突出癖、指しゃぶり、頬杖などの習癖、外傷、顎関節の疾患(顎関節強直症等)も顎変形症の発症・増悪に関与します。

顎変形症の主な症状

顎変形症の診断

顎変形症の診断には、以下の精密検査を行います。ミライズ顎変形症クリニックでは、3D-CT・デジタルセファロ分析・3Dシミュレーションを用いた高度デジタル診断により、骨切り手術の精密な治療計画を立案します。

セファロ分析

頭部X線規格写真(セファログラム)による骨格分析。上顎・下顎の位置関係、顔面角度を数値化して評価します。

3D-CT撮影

三次元的な顎骨の形態・位置・左右差を精密に評価。骨切り手術のシミュレーションに不可欠です。

3Dシミュレーション

CT・セファロデータをもとに、骨切り手術後の顎位・咬合・顔貌を三次元的にシミュレーションします。

咬合模型分析

歯列模型による咬合分析。模型手術(model surgery)で骨切り手術の精度を高めます。

顎変形症の治療法

顎変形症の根本的な治療は、外科矯正(矯正治療 + 顎矯正手術)です。顎矯正手術では、ルフォーI型骨切り術(Le Fort I)SSRO(下顎枝矢状分割術)IVRO(下顎枝垂直骨切り術)オトガイ形成術などの骨切り手術を症状に応じて行います。

従来法(術前矯正 → 骨切り手術 → 術後矯正)

1〜1.5年の術前矯正で歯の位置を整えた後、骨切り手術を行い、術後矯正で仕上げる標準的な方法。保険適用が可能です。

外科矯正とは

Surgery First(サージェリーファースト)

術前矯正を省略し、治療初期に骨切り手術(ルフォーI型・SSRO等)を行う方法。治療期間を約1〜1.5年に短縮できます。自費外科矯正となります。

Surgery Firstとは

Early Surgery(アーリーサージェリー)

術前矯正期間を数ヶ月に短縮し、早期に骨切り手術を行う方法。Surgery Firstと従来法の中間的なアプローチです。自費外科矯正となります。

Early Surgeryとは

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