Micrognathia

小顎症(顎が小さい・顎後退)

下顎骨の発育不全により、顎が小さい・後退している状態。横顔のバランスが崩れるだけでなく、気道狭窄による睡眠時無呼吸症候群のリスクも高まります。外科矯正で下顎を前方に移動させることで根本的に改善します。

小顎症(下顎後退症)とは、下顎骨の発育不全により下顎が小さい・後方に位置している状態です。横顔で顎がないように見える「アデノイド顔貌」を呈し、気道狭窄による閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)のリスクが高まります。

小顎症とは

小顎症(下顎後退症)は、下顎骨の成長が不足し、顎が小さい・後方に位置している状態です。 横顔で「顎がない」ように見え、出っ歯に見えることも多いですが、実際には下顎が後退しているために相対的に上顎が前に出て見えているケースが多くあります。

小顎症は見た目の問題だけでなく、以下のような機能的問題を引き起こします:

  • 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS):下顎後退により舌根が気道を圧迫し、睡眠中の呼吸障害を引き起こす。
  • 咬合不全:上下の歯が正しく噛み合わず、咀嚼機能が低下する。
  • 顎関節症:不正な咬合により顎関節に過度な負担がかかる。

小顎症は骨格的な問題であるため、矯正治療だけでは根本的な改善が困難です。SSRO(下顎枝矢状分割術)により下顎を前方に移動させることで、顔貌の改善と気道の拡大を同時に達成できます。

こんな症状はありませんか?

横顔で顎がないように見える
出っ歯に見えると言われる
いびきがひどい・睡眠時無呼吸がある
口を閉じると顎に梅干しのようなシワができる
顎が後ろに引っ込んでいる
二重顎になりやすい
首と顎の境目がはっきりしない
横顔のEラインが整っていない

上記の症状に複数当てはまる場合、小顎症(下顎後退症)の可能性があります。

治療方法の比較

治療法矯正治療のみヒアルロン酸注入外科矯正
骨格改善なしなし(見た目のみ)根本的
気道改善なしなしあり(OSAS改善)
持続期間永続(限定的)6~12ヶ月永続
咬合改善限定的なし完全
費用80~120万円5~10万円/回治療の適応、費用、入院・回復の見通し、リスクは、診察・検査と治療計画に基づいて個別にご説明します。

小顎症の治療に用いられる手術法

SSRO(下顎枝矢状分割術)による前方移動

下顎の骨を内側から矢状に分割し、下顎全体を前方に移動させる手術。小顎症の治療で最も一般的かつ効果的な術式です。下顎を前方に移動させることで、顎のバランス回復と気道の拡大を同時に達成します。

適応: 下顎後退が主な原因の場合(最も一般的)

両顎手術(ルフォーI型+SSRO)

上顎と下顎の両方を手術する方法。上顎の位置も調整が必要な場合や、より大きな下顎前方移動が必要な場合に適応されます。

適応: 上下顎の両方に骨格異常がある場合

オトガイ形成術(併用)

顎先(オトガイ)の骨を切り、前方に移動させる手術。SSROと併用することで、より理想的な横顔のラインを作ります。

適応: SSROだけでは顎先の突出が不足する場合

外科矯正で期待できる改善

横顔のバランス改善

下顎を前方に移動させることで、Eラインが整い、横顔の美しいバランスが回復します。

睡眠時無呼吸の改善

気道が拡大し、いびきや睡眠時無呼吸症候群の症状が改善します。

咬合機能の回復

上下の歯が正しく噛み合うようになり、咀嚼機能が改善します。

二重顎の改善

下顎が前方に移動することで、首と顎の境目がはっきりし、二重顎が改善します。

ミライズの小顎症治療の特徴

矯正歯科認定医と口腔外科指導医のチーム診療
3D仮想手術計画による精密な下顎前方移動量の決定
超音波骨切削器具(Sonopet iQ)による低侵襲SSRO
気道シミュレーションによる術後の呼吸改善予測
オトガイ形成術の併用で理想的な横顔ラインを実現
OSAS合併症例の睡眠専門医との連携体制

治療費用

保険診療

顎変形症と診断された場合、矯正治療・手術ともに健康保険が適用されます。

約 50~80 万円

3 割負担の場合(高額療養費制度利用可)

自費診療

Surgery First など、保険適用外の治療法を選択される場合。

約 220~370 万円

税込(分割払い可)

治療の適応、費用、入院・回復の見通し、リスクは、診察・検査と治療計画に基づいて個別にご説明します。

治療計画で確認する事項

症状、骨格、咬合、全身状態、生活環境を確認し、矯正治療のみで対応できるか、手術を含めて検討するかを個別にご説明します。治療期間、費用、保険・自費の扱い、入院・回復の見通しは診断後にご案内します。

小顎症に関するよくある質問

小顎症は矯正治療だけで治りますか?

骨格性の小顎症は矯正治療だけでは根本的な改善が困難です。歯の位置を変えることはできますが、下顎骨の位置自体を変えることはできないため、横顔の改善や気道の拡大は期待できません。

小顎症と睡眠時無呼吸は関係がありますか?

はい、密接に関係しています。下顎が後退していると舌根が気道を圧迫し、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)を引き起こします。外科矯正で下顎を前方移動させることで気道が拡大し、OSASの改善が期待できます。

ヒアルロン酸注入で顎を出すのとどう違いますか?

ヒアルロン酸注入は見た目の改善のみで、咬合や気道の改善はありません。また効果は6〜12ヶ月で消失します。外科矯正は骨格自体を移動させるため、永続的な効果と機能的改善が得られます。

手術後、下唇の感覚は戻りますか?

SSROでは下歯槽神経の近くを操作するため、術後に下唇の感覚鈍麻が生じることがあります。多くの場合3〜6ヶ月で回復しますが、まれに長期間残る場合があります。当院では超音波骨切削器具を使用し、神経損傷リスクを最小化しています。

小顎症の手術は保険が適用されますか?

治療の適応、費用、入院・回復の見通し、リスクは、診察・検査と治療計画に基づいて個別にご説明します。

SYMPTOM GUIDE

小顎症が気になるときの確認の流れ

見た目や咬み合わせの気がかりは、症状だけで自己判断せず、確認・検査・相談の順に整理します。

  1. STEP 1

    症状・咬み合わせを確認

    気になる見た目や咬みにくさを整理します。セルフチェックは受診の目安で、診断に代わるものではありません。

    セルフチェックへ
  2. STEP 2

    精密検査・診断

    顎骨・歯列・咬合を評価し、骨格的な原因の有無を含めて個別に確認します。

    初診時の流れへ
  3. STEP 3

    治療計画を相談

    矯正治療のみか外科矯正を組み合わせるかは、検査結果とご希望を踏まえて検討します。

    治療の流れへ

TREATMENT INFORMATION

小顎症の治療内容・費用・期間・リスク

骨格的な原因が疑われる場合は、精密検査で顎骨・歯列・咬合を評価し、矯正治療のみか、外科矯正を組み合わせるかを判断します。治療内容は診断結果により異なります。

治療内容

矯正治療、またはルフォーI型骨切り術・SSRO等を含む外科矯正を、症状・骨格・咬合に応じて検討します。

費用・保険適用

顎変形症と診断され、所定の条件を満たす外科矯正は保険診療の対象となる場合があります。自己負担額は治療内容・高額療養費制度の利用状況により異なります。

標準的な治療期間

術前矯正・手術・術後矯正を含む治療では、おおむね1〜3年を要することがあります。骨格や咬合、治療計画により期間は変わります。

主なリスク・副作用

外科矯正では、腫れ、痛み、一時的なしびれ、出血・感染、咬合の調整、全身麻酔に伴うリスク等が生じる可能性があります。詳しくは診察時にご説明します。

Contact

まずは初診相談で、あなたの「次の一歩」を確認しませんか?

矯正歯科と口腔外科が連携し、検査結果に基づいて治療計画をご説明します。

顎変形症に関する初診相談|相談料 5,500円(税込)・予約制(検査・治療費は別途)